- Case

新たにブランドを立ち上げるリーガルコーポレーション様から、靴ブランドのロゴマークとDM制作をご依頼いただきました。
ブランドのイメージ要素は、「ナチュラル」「ノーブル」「手創り感」「イタリア産の植物タンニンの素材」
それらの要素をもとに、洗練された小型の冊子カタログを制作し、靴の中敷に貼る植物タンニンのレザーを標本のようにしてDMに同梱しました。この事例のDMは、エンドユーザ宛ではなく、雑誌編集者、バイヤー、ショップなどのプロ宛で、展示会への参加や発注などのリアクションを導き出すことが目的でした。
DMは、なによりもまず、開いてただくことが必須です。開いていただけなければ、中身に興味を持っていただくことはできません。また、開いていただいても、中身に感動していただかなければ商品やサービスの良さを伝えることができません。
この事例では、全体テーマを「プレミア感」に絞り、まず第一の接点となる封筒に高級感のある輸入紙を使用。封を閉じる方法として手間のかかるシーリングスタンプを採用し、蝋を垂らして紋章を押すという一手間にも「プレミア感」を表しました。
小型の冊子カタログの写真は、あえてオールドカメラを使用してフィルムで撮影し、デジタル加工では出せない空気感によって洗練された趣を表しました。
また、商品の素材の良さに直に触れていただけるよう、レザーを標本のように貼ったコンセプトカードを同梱。簡単には捨てられない「贈りもの」のイメージを演出しました。
開封率を高めて確実に訴求効果をあげるには、封筒の素材やデザインはもちろん、DM全体としてブランドを直感させる演出が必要です。大きさ、色、形状、紙質、紙以外の素材の使用、折り方、箔や蛍光色の使用、活版印刷や型抜きなどの特殊加工など、多様なアイデアと手法をうまく組み合わせ、特別な世界観を表現することが鍵になります。

この事例で制作したDMの大きな目的は、新ブランドの告知はもちろんですが、お披露目展示会への参加を増やすことでした。雑誌編集者には取材していただく、バイヤーやショップ担当者には発注していただくという、次のステップにつなげるためには、まずは展示会に来ていただくことが重要です。
例えば、雑誌編集者には日頃から膨大な量のプレスリリースが送られているので、単なるお知らせ程度ではリアクションしてもらうことはできません。どうすればDMを手にしてもらえるか、開いてもらえるかはもちろん、その次の段階で、どうすれば中身に目を向けて関心を持ってもらえるか、「行きたい」「見てみたい」「もっと知りたい」というリアクションを導くストーリーを形づくれるかが大きな鍵です。
特定の顧客に絞って送るDMは、何をセールスするのか、何を伝えたいのか、どんなリアクションに導くかというストーリーを明確にしておく必要があります。ビジュアルとキャッチコピーを共鳴させ、インパクトを与えるツールを制作したら、タイミングよく発送します。
